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施主家族は代々この地を受け継ぎ暮らしてきたが、近年は東京や岡山市内にそれぞれ離れて暮らし、年に数回墓参りで備前に集まる程度であった。

数年前に老朽化した旧宅を解体し、新たに親戚家族が集まれる建物を建設することとなった。

施主からは、故郷を懐かしむことのできる、ノスタルジーの感じられる場所をつくって欲しいと要望された。

土地の記憶、家族の記憶。

懐かしい風景と懐かしい家族や旧友。

限られた予算の中で考えたことは、風景を主役とし風景を大きく取り込めるような開口部。

家族を主役とし家族を大きく包み込むような単純な架構。

垂木の連続した大きな屋根の下に、半屋外テラスと連続した内部空間を設え、どこに居ても周囲の自然と家族を感じられる居場所を計画した。

この敷地には時には海風が時には山からの谷風が吹き抜け、また昔の幼馴染みが別荘前の道を通りふらっと立ち寄ってくる。

そんな風と友の結節点に気持ちの良い半屋外テラスを設え、この建物の象徴とした。

The client's family has lived on this land for generations, but in recent years they have lived apart, living in Tokyo and Okayama City, and only gathering in Bizen a few times a year to visit the family grave.

A few years ago, the old, dilapidated house was demolished to construct a new building where relatives could gather.

The client requested the creation of a place where they could reminisce about their hometown and feel a sense of nostalgia.

Memories of the land, memories of the family.

Nostalgic scenery and fond memories of family and old friends.

Within a limited budget, the goal was to create openings that would put the landscape at the center and allow it to be fully absorbed.

A simple structure that puts the family at the center and envelops them.

Under a large roof with a continuous rafter, we created a semi-outdoor terrace and a continuous interior space, a place where you can feel the surrounding nature and your family no matter where you are.

Sometimes the sea breeze blows through the site, and sometimes the mountain valley breeze blows through, and old childhood friends often drop in on you as they pass by the road in front of the villa.

A pleasant semi-outdoor terrace was created at this nexus of wind and friends, and it has become the symbol of this building.


敷地は海と山に挟まれ、谷筋の小川が敷地横を流れる。住宅からは海と山を眺めることができ、山に沈む夕日が窓から見えるように建物の向きを設定した。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

敷地は海と山に挟まれ、谷筋の小川が敷地横を流れる。住宅からは海と山を眺めることができ、山に沈む夕日が窓から見えるように建物の向きを設定した。

代々施主家族が暮らしてきた敷地。現在は東京や岡山市内に住んでいるが、年に数回親戚がこの地に集まり、墓参りを行う。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

代々施主家族が暮らしてきた敷地。現在は東京や岡山市内に住んでいるが、年に数回親戚がこの地に集まり、墓参りを行う。

山側の段々の敷地も含め全体敷地は広く、自ずと屋外の活動が多く、屋外活動と連続した屋根付のテラスがこの建築の特徴となっている。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

山側の段々の敷地も含め全体敷地は広く、自ずと屋外の活動が多く、屋外活動と連続した屋根付のテラスがこの建築の特徴となっている。

月に一度程度の使用頻度なので、樋無しの屋根や建物周囲を砕石敷きとし、メンテナンスしやすい外部廻りとしている。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

月に一度程度の使用頻度なので、樋無しの屋根や建物周囲を砕石敷きとし、メンテナンスしやすい外部廻りとしている。

山側へは大きな窓を設え、中間期には山から吹き下ろす風を取り込んだり、山の景色を取り込めるようにしている。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

山側へは大きな窓を設え、中間期には山から吹き下ろす風を取り込んだり、山の景色を取り込めるようにしている。

大きく張り出した軒の下にベンチを設え、雨の日や夏の強い日差しの日でもテラスを楽しめるような設計としている。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

大きく張り出した軒の下にベンチを設え、雨の日や夏の強い日差しの日でもテラスを楽しめるような設計としている。

3寸5分の屋根勾配に1.2mの軒の出としている。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

3寸5分の屋根勾配に1.2mの軒の出としている。

玄関前テラスからは山の景色が印象的に見えるように設計。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

玄関前テラスからは山の景色が印象的に見えるように設計。

このテラスにいると風が吹き抜け、また道をいく旧友がふらりと立ち寄ってくる。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

このテラスにいると風が吹き抜け、また道をいく旧友がふらりと立ち寄ってくる。

内外を一体的に使えるよう、大型の木製建具を2台設置。玄関用途も兼ねるので、引戸に取り付けるシリンダーを建物側に取り付ける工夫も。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

内外を一体的に使えるよう、大型の木製建具を2台設置。玄関用途も兼ねるので、引戸に取り付けるシリンダーを建物側に取り付ける工夫も。

切妻屋根の単純な外観がそのままの形で内観の形にも現れている。軒桁高さ設定に推敲を重ね、プロポーションと合理性を整えた。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

切妻屋根の単純な外観がそのままの形で内観の形にも現れている。軒桁高さ設定に推敲を重ね、プロポーションと合理性を整えた。

東京のマンションで暮らす建て主がたまに訪れる別荘として、木のぬくもりを多用した内部仕上げとした。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

東京のマンションで暮らす建て主がたまに訪れる別荘として、木のぬくもりを多用した内部仕上げとした。

垂木の連続と障子の竪格子の連続。朝鮮張りの床とベンチの方立。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

垂木の連続と障子の竪格子の連続。朝鮮張りの床とベンチの方立。

手前は畳敷きの小上がりとなっている。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

手前は畳敷きの小上がりとなっている。

キッチンキャビネットと同じ高さのアイランドカウンターを中央に置き、カウンターで食事ができるようにしている。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

キッチンキャビネットと同じ高さのアイランドカウンターを中央に置き、カウンターで食事ができるようにしている。

宿泊時は小上がりの畳敷きに布団を敷く形。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

宿泊時は小上がりの畳敷きに布団を敷く形。

鏡の上下に窓を設置し、必要な箇所に必要な明るさを確保できるようにしている。
Photo:MALUBISHI ARCHITECTS

鏡の上下に窓を設置し、必要な箇所に必要な明るさを確保できるようにしている。